〈6〉認知症の母が一人で外出——気づいたときの焦りと対応

介護日記

認知症の母ハム子さんが、ついに一人で外に出てしまいました!私達夫婦は慌ててハム子さんを捜します。もう夕方、薄暗くなってきました。どこに行ってしまったのでしょうか?

母が夕方に一人で外出——夫婦で手分けして探した時間

夫ちーちゃんが残業で普段より1時間遅く帰宅すると、玄関の鍵が開いており、ハム子さんの靴がありません!もちろん部屋にもおらず、電気を消して出ていったようです。

夫は近くの交番に向かいますが、巡回中の札が掛けてあります。ハム子さんと一緒に歩いて行っていたスーパーにも行ってみますが、見つかりません。顔見知りの店員さんも、来たかどうか分からないとのこと。

仕事帰りに状況を聞いた私も、夫と手分けしてハム子さんを探します。辺りは徐々に暗くなってきて、焦るばかりです。スーパーの周りを一周して、団地の敷地内を見てまわって…そこに、夫の妹から見つかったよ!と電話がありました!

義妹は知人の体験談から、こんなときはとにかく警察、と問い合わせてくれたそうです。無事、管轄の警察署で保護されていたハム子さん。夫と合流して警察署に向かいました。

警察署で保護されていた母——「ごめ〜ん」と笑って謝る姿

警察署に到着して事情を説明し身分証を出すと、衝立の奥からハム子さんが連れてこられ、私達を見ると安心したように笑って
「ごめ〜ん」
と謝りました。怪我もなく無事な姿に、ホッとして力が抜けました。警察の方数人が話し相手をしてくれていたようです。

ハム子さんは、スーパーに隣接した公園の側で
「○○ヶ丘はどちらでしょうか?」
と、東京の地名を通行していた方に尋ねたそうです。その方がおかしいと気付き、通報してくださったのです。本当にありがとうございます!

警察署でも、住んでいた東京の住所を伝えていました。が、現在の住所など覚えているわけもなく…。こんなときのために、住所と電話番号を書いたキーホルダーを財布に付けていましたが、見当たりません。持っていたのは財布とエコバッグのみ。

キーホルダーは、帰ってから確認すると、手提げバッグに付け替えてありました。持って出ないと意味ないじゃん…。それからは、簡単には外せないリングで財布に付けるようにしました。

翌日には外出したことも完全に忘れる——記憶が残らない現実

今回は通行人の方が気づいてくださったおかげで事なきを得ましたが、事故に遭ったり、本当に行方不明になる可能性もありました。助けてくださった方々に感謝しています。

帰りの車内でも
「今日は迷惑かけてごめんなさい」
と謝っていたので、
警察のお世話になったことは記憶に残るかも…」
と、私達夫婦は期待しました。これに懲りて、一人で外出しようとしなければ、一番の心配はなくなります。

でも甘かったです…。翌日の朝にはきれいさっぱり忘れ去られ、前日の騒動を説明するも
「へえ、そうなの?」
と、初めて聞いた話みたいな反応でした。寝たら記憶が定着する、なんて淡い夢でしたね。

その後、ハム子さんは再度一人で部屋を抜け出しますが、その話はまた後日書きますね。ハム子さんが一人で外出してしまったのは結局この2回だけで、同居1年たった現在は落ち着いています。

玄関のドアには、大きな文字と目立つ色で
一人では外出禁止
と張り紙してあります。

いろいろ説明を書いても、風景と同化していって、目もくれなくなるのです。まあ、この張り紙に効果があるのか、実際のところは不明ですが…。

次回はデイケアの体験へ

外に出たいハム子さん。早くサービスを決めて利用開始したいものです。一人で外出した2日後には、デイケアの体験を予定していました。次回はそのときのことを書きますね。

読んでくださり、ありがとうございました!次回もお付き合いいただけるとうれしいです。

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